
Chris Satchell
マイクロソフト
E3 は、さまざまなマイクロソフト エグゼクティブに直接インタビューできる貴重な機会。デベロッパーにゲーム開発のツールやテクノロジーを提供するという重要な役割を担う、 マイクロソフト ゲーム デベロッパー グループ、ジェネラル マネージャの Chris Satchell に話を聞くことができました。
Satchell 氏は、自身の仕事について「私たちのグループは、ゲームデベロッパーの方たちがゲームを開発するにあたって、どんな支援ができるかというストラテジーの構築をしています」と説明。そしてさらに、発売タイトルの認証の仕事もしているとのこと。大変ではないですか? との言葉に、「ハードな毎日ですが、この仕事のクールな点は、発売前のタイトルが全部いったん私のところに集まってくるところです。私は Xbox 360™ の、すべての面白いタイトルをプレイできるのです。もちろん、今まで Xbox 360 で発売されたタイトルは全部プレイしていますよ」と微笑むSatchell 氏。
ゲームの開発環境といえば、3 月にカリフォルニア州のサンノゼで行われた Game Developers Conference 2006 において、Xbox 360 といったゲーム機だけでなく Windows® PC なども含めたクロスプラットフォームでの開発を容易にするツール群「 XNA™ Studio 」の発表があったばかり。マイクロソフトがそうした開発プラットフォームを提供することで、デベロッパーにどういったメリットがあるのかを具体的に聞いてみました。
「今回発表された Live Anywhere の構想は、大手ゲーム開発会社だけでなく、独立系のゲーム会社の方々が、秀逸なゲームを世に送り出すチャンスを作り出すものだと思います。そのなかでの XNA の位置づけは、そうしたデベロッパーの皆さんがクリエイティビティを発揮しやすくするもの。この開発プラットフォームには、具体的に 2 つの大きなメリットがあります。1 つには、開発自体が簡素化されるということ。3D、2Dに関わらず、コーディングの工数を減らすことができるということですね。そしてもう 1 つは、そうやって作り上げたゲームを、組み直すことなく Windows PC でも動かすことができるということです。ということは、逆に Windows 用に作られたゲームでも、Xbox 360 で動作させることができるといえますよね」。
今回の E3 で、Xbox 360 の高画質のゲーム タイトルが立ち並ぶ中、Xbox Live® アーケードなどで提供されるカジュアルゲームも、かなりの存在感を持って来場者を魅了していました。その中でもすでに、Wahoo Studios による『 Cloning Clyde 』やNaked Sky Entertainment, Inc. の『 RoboBlitz 』など、独立系ゲーム開発会社が提供するタイトルがいくつか登場しています。それについて Satchell 氏は「今年の夏、ラドモンドで開かれるデベロッパー向けカンファレンスで、これに関係する大きな発表をする予定です。これ以上言えないのがもどかしいですが、期待していてください。その発表によって、皆さんはきっと圧倒されると思いますよ」と、独立系ゲーム会社を巻き込んだ、何やらかなり大きな動きがあるらしいことを打ち明けてくれました。
また、新しい才能の投入という意味で、学生への技術支援などの計画も持っているかということも聞いてみました。「今のところはまだそういった機会はないのですが、さまざまな大学に声をかけて、マイクロソフトが持つテクノロジーを教育課程の中に入れてもらいたいという話はすでにしています。大学側からはかなりいい反応が返ってきていますよ。私個人としては、たとえば日本の大学にも、ゲーム開発に関するテクノロジーの教科を持っていただけたらいいなと思っています。世界中で、学生がそういった機会を持つということは、非常にエキサイティングなことではないでしょうか」。
よい野菜も、よい畑がないと作れないのと同様、秀逸なゲームタイトルは、すばらしい開発環境から作られる。ゲーム開発テクノロジーの最前線にいる Satchell 氏の言葉からは、そんなことを考えさせられます。